これから暖かい季節になり、袖を捲ったりして腕を出す機会が増えてきます。
できればしっかりと筋肉がついた前腕を出したいものですが、前腕って鍛えづらい。
ここではそんな前腕の鍛え方について解説していきます。
筋トレの優先順位
そもそも筋トレする時、どこを重点的に鍛えたらいいんでしょうか?
一般的には大きな筋肉である次のような部位を鍛えることで、視覚的にも代謝的にも筋トレの効果が出やすいと言われています。
- 胸(大胸筋)
- 背中(広背筋、脊柱起立筋)
- お尻(大臀筋)
- 太もも(大腿四頭筋、大腿二頭筋)
このため、優先的にこれらの筋肉を鍛えることが効果的です。
大きな筋肉を鍛えることで連動して動く筋肉も鍛えることができます
大胸筋などに比べると前腕の筋肉は小さいため、筋トレしても見た目の変化はすぐには感じることができません。
前腕を鍛える訳
筋肉の大きな部位の筋トレは大事なんですが、前腕は鍛えておきましょう。
全身の筋肉の中でもっとも人目につく場所。
それが前腕です。
大胸筋や背筋、大臀筋、大腿四頭筋などは鍛えることで全身のシルエットが変わってきますが、直に見られることはほとんどありません。
一方で前腕は腕を捲り上げただけで露出する部分。
必然的に人に見られる機会が多い部位です。
いくら全身のシルエットが筋トレによって整っていても、直に見えた前腕が手首のくびれもなく棒みたいな見た目ではマイナスポイントになってしまいます。
逆に言えば、しっかり血管が浮き出ているような前腕を持っていれば、間違いなく良い印象で見られるでしょう。
体型はある程度服で隠せちゃうからね
もちろん全身整えるんだという意識は大切です。
それに大きな筋肉を鍛えていれば、その副産物として前腕にも筋肉が付きます。
それでも前腕に特化した筋トレもすることで、たくましい前腕を作ることができます。
前腕の筋肉とその働き
ひとえに前腕の筋肉と言っても、大きく分けると次の2種類が存在します。
- 前腕屈筋群
- 前腕伸筋群
前腕屈筋群は、手を内側に曲げる・手を握る際に使われる筋肉群で、前腕の手のひら側の筋肉を指します。
前腕伸筋群は、手を外側に曲げる・手を開く際に使われる筋肉群で、前腕の外側の筋肉を指します。
この両方の筋肉を鍛えることで、手首のくびれがあるたくましい前腕に。
特に前腕伸筋群を鍛えることで陰影のある筋張った前腕を作り出すことができます。
前腕の鍛え方【前腕屈筋群】
まずは前腕の内側、前腕屈筋群の鍛え方。
ここを鍛えるとクラッシュ力の向上も期待できます。
ハンドグリップ
言わずもがな定番商品ですが、手頃な価格で購入でき、しかも自宅で「ながら」トレーニングができる優れもの。
使い方は説明するまでもないですよね。
たくさん握って鍛えましょう。
負荷が固定のものよりも、可変のものがおススメ
リストカール
ダンベルを使って前腕屈筋群を鍛えるならリストカール。
ダンベルを持って手首を内側に巻き込むように動かすことで前腕を鍛えます。
テーブルや太ももなどに前腕を固定して、手首より先だけ動かすように注意しましょう。
こちらもメジャーなトレーニングです。
ただ手首は重要な関節ですが繊細。
無理してしまうと怪我の元。
壊れてしまっては元も子もない
重量調整できるダンベルを使って、軽い重量から様子を見ながらトレーニングしましょう。
重量調整できれば前腕だけでなく他の部位のトレーニングにも使えます。
前腕の鍛え方【前腕伸筋群】
お次は前腕の外側、前腕伸筋群の鍛え方。
前腕の外側が1番人目につきます。
そしてホールド力やピンチ力の向上も期待できます。
リバースカール
リストカールと逆の動きをすることで、前腕の外側を鍛えることができます。
掌を地面に向けた状態で、肘から手首までをテーブルなどに固定。
この状態でダンベルを持って持ち上げます。
一般的にダンベルカールよりも軽い重量で行うことになるため、こちらも可変式のダンベルを使いましょう。
フィンガーボード
ボルダリング選手の前腕ってスゴいですよね。
腕力と言うよりも、体を指だけで支えるために指や手の形をキープするためのホールド力やピンチ力が鍛えられた結果。
家でも鍛えられるんです。
トレーニング用のフィンガーボードというものがあります。
フィンガーボードには深さがさまざまな溝が開いており、壁に取り付けた上でぶら下がってみたり、懸垂をすることで自然と前腕を鍛えることができます。
そして懸垂も合わせて行うと背筋まで鍛えられるという一石二鳥っぷり。
ぶら下がる必要があるので、扉の上部などに設置して下の空間は開けておきましょう
壁に傷を付けずにフィンガーボードを取り付ける方法
ドリルで壁に穴を開けたくない、賃貸で部屋に傷を付けるわけにはいかない、なんて場合は、2×4(ツーバイフォー)材を使って取り付けることもできます。
2×4材はホームセンターなどで売っていますが、これにラブリコを使って天井と床の間に柱を作ってしまいましょう。
2×4材が長くて持ち帰れない場合でも、ホームセンターなら軽トラの貸し出しもありますし、中間ジョイントを使うことで、短くカットした2×4材を連結する方法もあります。
フィンガーボード自体を止めるのも一枚の板を使うとコスト増なので、設置幅に合わせてカットした2×4材を複数本並べることで代替可能。
すべて2×4材で設置するとこんな感じ↓になります。
2×4材は元々建築用の資材なので、人ひとりぶら下がってもびくともしません。
通路に設置すると、なんとなく懸垂するタイミングが増えるのは私だけでしょうか
壁に取り付けないフィンガーボード
壁に取り付ける事自体が億劫な場合は、吊り下げるだけのフィンガーボードもあります。
懸垂ラックやぶら下がり健康器に取り付けるだけで使用できます。
しかし吊り下げるだけなので安定感は劣ります。
怪我しないように注意
まとめ
前腕の筋肉は元々が大きくないため、一朝一夕で逞しく見せることはできません。
日々の生活の中で無理しない程度に継続できる、自分に合った筋トレの方法を見つけることで、少しずつ変化が見えてきます。
とはいえその苦労に見合ったメリットが多くあるトレーニングです。
体を痛めないペースで始めてみましょう。
そして筋肉のスジが際立つようになってくる前から、腕の余計な毛を処理して、さらに魅力的な腕に仕上げていくと良いでしょう。